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明日のまちづくりをつなげる、変える、わたしたちの第一歩
「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」

2025.03.31 Mon

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「大阪梅田ツインタワーズ・サウス(梅田サウス 以下同様)」はオープンしてまもなく3年。
梅田サウスの開発は、構想から約15年、着工から約8年の歳月をかけ進められました。
大阪梅田エリアのど真ん中(梅田1丁目1番地)で、前例のない道路上空の利用や大規模な周辺公共施設の整備により、大阪梅田エリア全体の魅力向上に貢献しています。
関係者が「必ずやり遂げる」という強い想いで粘り強く取り組んできた結晶でもあります。

今回は、最前線に立ってプロジェクトを牽引した皆さんに、取り組みに込めた思いと、まちづくりの担い手として求められる姿勢を伺いました。

INDEX

大阪梅田ツインタワーズ(写真左:ノース、中央:サウス)JR大阪駅側より撮影
2022年4月1日より阪急百貨店(阪急うめだ本店)が入居する梅田阪急ビルを「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」(画像左)に改称し、近接する両ビルを「大阪梅田ツインタワーズ」と総称しています。

 梅田で描く新たなまちづくりの形

写真左より、濵口さん、小濱さん、松田さん

つながり、広める街の魅力 新たな価値を生み出し続けるために

-濵口 優作さん
開発推進部 開発グループ 兼 開発企画部 開発企画グループ

-小濱 良太さん
技術統括部 設備グループ

-松田 圭洋さん
マンション事業部 事業推進グループ ※当時の所属は技術統括部 建築グループ

建替え前の「新阪急ビル」(左)と「大阪神ビルディング」(右)

濵口さん
プロジェクト開始当初、大きく立ちはだかっていた課題は、道路で隔てられた新阪急ビル敷地と大阪神ビルディング敷地の一体的利用をいかに実現するかということでした。
「行政に働きかけを行い、新たな制度をつくる」、これまで考えられなかった取り組みですが、学識経験者・周辺地権者との勉強会や周辺地権者とのエリアマネジメント活動などを通して、地元の住民の方々や行政の理解を広げ、約5年の歳月をかけて日本初の改正都市再生特別措置法※の適用を実現することができました。

また、敷地周辺の歩道や地下道の拡幅整備をはじめ、歩道・壁面・屋上広場の一体的な緑化など、周辺の公共施設を大規模に整備し管理することで、まち全体の回遊性や魅力向上を実現していることも大きな特長です。

※改正都市再生特別措置法
都市再生特別措置法は、都市機能の高度化と居住環境の向上を図るために、2002年に制定されました。土地利用制限の緩和や税制・財政の支援措置など、民間都市開発プロジェクトの支援策が含まれています。2011年の改正で、道路の上空利用のための規制緩和が盛り込まれました。

これらは、長きにわたりまちづくりに携わってきた当社グループの経験値や人脈はもちろん、プロジェクトの担当者一人ひとりがそれぞれの持ち場で最大限の力を発揮し、協力して進めてきたからこそ叶えられたものです。関係者の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。

大阪梅田エリアは、オフィスだけなく、商業施設やホテル、劇場など多様な都市機能が集積した関西の中枢拠点です。これらが連携し、交流を深めることで、より大きな力を持って、新たな価値を街に生み出していけるのではないかと思います。そのためにも、当社内はもちろんのこと、社外の関係者や地域の皆さまと協力し、梅田1丁目1番地から茶屋町や西梅田、グラングリーン大阪まで、エリア全体の魅力を広げ、人と人がつながるまちづくりをしていく。これからも、その中心に当社グループが居られたらと感じています。

 "必ずやり遂げたい" その想いが、バトンを導いてくれた

大阪梅田ツインタワーズ・サウス低層外観 昼と夜の様子(阪神百貨店・阪神梅田本店部分)

松田さん
多くの関係者と共に時間をかけて建築計画の検討を重ねてきました。特に、サウスビルの低層外観は、歩道橋が接続する北側のみ、一部アルミパネルを除いた象徴的なデザインとなっています。これは、建築意匠設計の提案である「パネルで均一に覆う」という考え方に対し、テナント側の「店の顔となる売場を外部から目立たせたい」という意向を反映させたものです。阪神百貨店の店づくりに対する想いを踏まえ、建築サイド、テナント、百貨店の三者が協力しながら意匠設計を最適化することで、理想的な外装デザインを実現することができました。

改正都市再生特別措置法の適用による道路上空を利用した一体開発や、大阪駅前地下道の拡幅整備や梅田新歩道橋の耐震性向上・美装化といった大規模な公共道路整備など、これまでの開発では想像もできなかったようなチャレンジングな課題へ真正面から取り組んだ今回のプロジェクト。構想から約15年間にわたって関係者がつないできた想いに背中を押され、バトンをゴールまで運ぶことができました。関係各所の皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。また私自身、既成概念にとらわれず前進し続けることや、可能性にリミットを定めないことの大切さを実感しました。今後も、つないだ想いがたくさんの方々に伝わり愛着を持っていただけることを願っております。

 培った経験と連携力を生かしまちづくりの担い手であり続ける

小濱さん
本プロジェクトに参加して学んだことは、ハードルが高いチャレンジングな課題でも前向きな姿勢を持ち、今できることを整理・実践していけば、高い壁も乗り越えられるということです。構想から15年、着工から8年と長期に及ぶ本プロジェクトを推進する中では、幾度となく設計変更や費用の調整が必要になる場面もありましたが、ベテランメンバーにはこれまでの知見を踏まえて収支のバランス調整を行っていただき、若手メンバーにはアンテナの高さを生かして最新技術や他事例の情報収集をしていただきました。各メンバーが強みを活かし、連携して取り組んだ結果、幾度も訪れた山場を乗り越えることができました。また、グループ内外の関係者とも密にコミュニケーションを取り、一体となって取り組む姿勢を構築することができ、ともに作り上げた建物の満足感は高いものとなりました。
今後、社会の変化とともに梅田の街は形を変えていくでしょう。そんな中で心掛けていきたいのが「変化への対応力を持つこと」。例えば、建物設計の際には床から天井までの高さに余裕を持たせる。些細な取り組みかもしれませんが、そうすることで新しいニーズが出てきた時にもスペースを活用して対応することができます。これまで培った経験から未来に生かせる種を見つけ、育てていくことで、長きにわたって街の魅力をつなげられるような存在になりたいですね。

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