1. TOP
  2. 緑と都市が融合する新しいまちづくり
    ――グラングリーン大阪に込めた想い

緑と都市が融合する新しいまちづくり
――グラングリーン大阪に込めた想い

2025.01.10 fri

阪神甲子園球場の約2.5倍もの広さを持ち、その半分を公園が占めるグラングリーン大阪。

グラングリーン大阪の開業に際し、私たちがどのような想いを込め、どのようなビジョンを描いたのか。そして、グラングリーン大阪が今後の梅田のまちづくりにおいてどのような役割を果たしていくのか――。この前編では、プロジェクトに携わったメンバーの言葉を通じて、その背景にある開発の思いや理念を紐解いていきます。

INDEX

今回はプロジェクトマネジメントを統括する奥土さんに、グラングリーン大阪の全体像やまちづくりの理念について伺いました。

「みどり」が生み出す力

四季折々の草花に囲まれながらゆったり寛げる「色彩ガーデン」

“Osaka MIDORI LIFE”の創造~「みどり」と「イノベーション」の融合~を計画コンセプトに、「まちでの出会いが、様々な価値を創造し、持続的にみんなと社会全体を良くしていく」まちづくりを目指しています。
まちの名に「GREEN」という言葉を冠しているように、公園を中心とした「みどり」そのものがグラングリーン大阪の根幹をなしています。ターミナル駅の目の前に広がる青々とした芝生や花・草木は季節の移ろいを身近に感じさせてくれるとともに、都市生活を送る人の心に潤いをもたらしてくれます。私たちはそうした心身への「癒し・憩い」だけではなく、みどりの中で過ごすからこそ生じる斬新な発想やアプローチ、公園という場で生まれる、人同士の動的な交流こそが創造や新たな挑戦につながると考えています。

みどりを中央に抱く

従来の開発では、駅直結の商業施設やマンションを建て、その周囲に緑地を配置する、といった発想が主流でした。しかし、グラングリーン大阪はその真逆をいくアプローチを採用。「公園をまちの中央に配置する」という大胆かつ革新的な発想のもと、ランドスケープファーストで設計されました。
公園の中にまちをつくるという思想を掲げ、ランドスケープと建物が一体となる都市空間をデザイン。イベントに活用できる広場や、光や水と調和した自然豊かな森、建物の間に浸透する緑、さらには立体的な屋上庭園など、多様な場を創出しました。これにより、「箱物ありき」ではなく、人々が公園を中心に集い、交流する新しい都市の形が実現されています。
先行まちびらきを経て、この革新的な取り組みはさらに注目を集めています。

エドヒガン、ヤマザクラ、ソメイヨシノ、オオシマザクラ、ヨウコウザクラ、シキザクラなど、開花時期や色彩の異なる桜約110本を植栽しており、都心の「桜の新名所」を目指します。

イノベーションを生み出す仕組み

4層吹抜け空間を有し、新たな価値の共創を目指す会員制交流スペース 「Syn-SALON(シンサロン)

新たな価値創造には、インスピレーションを与えてくれる自然だけではなく、実際に人と人が出会い実証実験やワークショップなどを行うためのハードが必要だと考えています。グラングリーン大阪は、それらを可能にする多彩な施設を中核機能として備えています。「創造の溶鉱炉」のようにアイデアの源泉が生まれることで、「みどり」と「イノベーション」の融合を実現します。

梅田のイメージ 来訪目的を変える

また、当プロジェクトは梅田のイメージや来訪する目的そのものを変える、というチャレンジでもあります。
「大阪を代表する買い物とオフィスビルが集積するまち」から、「みどりとイノベーションが息づく新しい都市のカタチ」として、国内だけでなく海外からも多くの人を呼び込む魅力のあるまちへ。梅田に新しい表情と人流をもたらすことを目指しています。

人・情報・創造が絶え間なく循環する

構想の際は、ニューヨークのブライアント・パークをはじめ世界各地の都市と公園のあり方を参考にしました。しかし公園をイノベーション創出のステージと位置付け、商業施設やオフィスが一体となるまちづくりは、世界的に見ても極めて先進的な取り組みです。
「みどり」に包まれた豊かな「まち」に人々が集まり、社会課題の解決や新たなビジネスなどさまざまな価値を創造し、みんなで持続的に社会全体をよくしていきたい。
"Osaka MIDORI LIFE"にはそんな思いが込められています。

グラングリーン大阪HP

https://umekita.com/

※グラングリーン大阪は9社による共同開発事業です。